【LEVI’S 70505-11 ピケジャケット/ホワイトタブ/1993年4月製/Levi Strauss Japan K.K. 日本製/ボタン裏J30/サイズ38】
LEVI’Sのジャケットを語るとき、その中心にあるのはいつだってインディゴデニムです。506XX、507XX、557XX、そして70505。アメリカの労働着として生まれたデニムジャケットが、やがて若者たちに着られ、音楽やカウンターカルチャーと結びつき、世界共通のファッションへと変わっていった。その歴史そのものが、LEVI’Sというブランドの歴史でもあります。
しかし、長いリーバイスの歴史を少し横へ掘ってみると、ブルーデニムとはまた違った非常に面白い世界が見えてきます。ホワイトデニム、ピケ、コーデュロイ、カラーツイル。そして、それらのプロダクトで見かけるホワイトタブ。今回出品する「70505-11」は、まさにそんな“もうひとつのLEVI’S”を楽しめる一着です。
デニムジャケット史における大定番「70505」、通称4thの完成されたフォルムをベースにしながら、インディゴデニムではなく淡いアイボリー系のピケ素材を使用。さらに胸ポケットにはお馴染みのレッドタブではなくホワイトタブが付けられています。
品質表示から確認できるのは、1993年4月製造。Levi Strauss Japan K.K.による日本製で、品番70505-11、ボタン裏刻印J30、サイズ38。一見するとシンプルな淡色のトラッカージャケットですが、ひとつひとつのディテールを読み解いていくと、90年代日本のリーバイスと、そのさらに奥にあるLEVI’Sの長い歴史まで見えてくる。王道のようで王道ではない、そんな絶妙な立ち位置にいる70505です。
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■ 506XXから70505へ――Gジャンが完成するまで
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このジャケットの面白さを知るには、まず「70505」という型そのものの歴史を振り返る必要があります。LEVI’Sのデニムジャケットの系譜を大きく辿っていくと、506XX=1st、507XX=2nd、557XX=3rd、そして70505=4thという流れがあります。
1930年代に登場した506XXは、左胸にひとつだけ配置されたポケット、フロントプリーツ、背面のシンチバックなど、まさにワークウェアそのもの。続く1950年代の507XXでは胸ポケットが左右2つになり、シンチバックからサイドアジャスターへ変更され、機能性とデザインのバランスがさらに洗練されていきます。
そして1960年代、557XXの登場によってデザインは大きく変化。それまで象徴的だったフロントプリーツが姿を消し、胸から裾へ斜めに走るV字状の切り替えと、左右対称のシャープなフラップ付き胸ポケットが採用されます。現在私たちが「リーバイスのGジャン」と聞いて思い浮かべる、あの形がここでほぼ完成したわけです。
その557XXのデザインを受け継ぎ、1960年代後半以降のLEVI’Sを代表するジャケットとなったのが70505。1stや2ndのような「作業着の機能がそのままデザインになった服」からさらに一歩進み、ワークウェアをルーツに持ちながらも、完全に若者の日常着として成立するジャケットへ進化していきました。
だから70505は、単に「4番目のGジャン」というだけの存在ではありません。現在世界中で作られているトラッカージャケットの基本形へとつながる、極めて完成度の高いフォーマットなのです。
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■ そして面白いのが、“デニムではない70505”
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今回の個体を見て、まず目に入るのはこの色と素材でしょう。ブルーではない。インディゴでもない。淡いアイボリーから生成りを思わせるカラーに、表面には細かな縦畝が規則正しく走っています。
使用されているのはコットン100%のピケ素材。品質表示にも「綿100%」と記載されています。
ここが、この70505-11最大の魅力です。同じ70505でもインディゴデニムで作れば、当然ながら非常にアメリカンで無骨なジャケットになる。ところがピケ素材へ置き換えた瞬間、服の印象がガラリと変わります。
ピケ特有の細かな畝が光を受けて陰影を作るため、単純な無地のホワイトジャケットには見えません。近くで見るほど表情があり、コーデュロイほど毛足が強くなく、デニムほど硬質でもない。それでいてワークウェアらしい生地の存在感はしっかり残っている。この絶妙な素材感が非常に格好良いです。
LEVI’Sというと「501」「ブルージーンズ」というイメージが圧倒的ですが、ブランドはその長い歴史の中でホワイト系素材、コーデュロイ、ピケ、ツイルなど、ブルーデニム以外のさまざまな素材を用いてきました。特に1960年代以降、ジーンズが単なる労働着ではなく若者のファッションへと変わっていくなかで、LEVI’Sの世界もどんどんカラフルに、そして自由になっていきます。
だからこそ、こうした別素材のジャケットは面白い。同じ70505という完成されたフォーマットなのに、生地を変えるだけで服の人格まで変わってしまう。LEVI’Sが単なる「デニムメーカー」ではなかったことを感じさせてくれる一着です。
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■ ホワイトタブ――赤ではないLEVI’S
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そして、このジャケットでもうひとつ見逃せないのが胸ポケット脇のホワイトタブです。
LEVI’Sといえば赤。あまりにも有名なレッドタブは、ブランドを象徴するディテールのひとつです。しかし本品には、ボディに馴染む白地のタブが取り付けられています。画像でも確認できるように、小さな白いタブの中にはしっかりLEVI’Sの文字。
これが実に良いアクセントになっています。赤タブのように強く主張せず、遠目には淡いピケボディへ溶け込んでいる。ところが近づいて見ると「あ、LEVI’Sだ」と分かる。この控えめさがピケ素材の上品な雰囲気と非常によく合っています。
ブルーデニム+レッドタブという王道とは違う。しかし、形を見れば紛れもなくLEVI’S。この“少し外した感じ”こそ、70505-11の面白さではないでしょうか。
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■ 1993年4月製――90年代日本製LEVI’Sという魅力
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品質表示タグを見ると、この個体についてかなり具体的な情報を読み取ることができます。「70505-11」「J30 JT935 04 93」「リーバイ・ストラウス ジャパンK.K.」「日本製」。こちらは1993年4月製造の日本製個体で、2026年現在から見ればすでに30年以上前のジャケットです。
そして、この「1993年」という時代がまた面白い。
90年代前半の日本では、アメリカンカジュアルとヴィンテージへの熱が急速に高まっていました。古着店にはアメリカから買い付けられたヴィンテージが並び、ファッション誌では501XX、506XX、507XX、557XXなどの細かなディテールが研究される。ボタン、タブ、パッチ、ステッチ、縫製仕様――服をまるで考古学のように読み解く文化が広がり、その熱量は後のヴィンテージブームや日本独自のレプリカ文化へとつながっていきます。
今回の70505-11は、まさにそんな時代の日本で作られたLEVI’Sです。
ただし面白いのは、ヴィンテージをそのまま再現したジャケットではないこと。70505という歴史的なフォーマットを使いながら、ピケ、ホワイトタブ、アイボリー系カラーという別方向へ振っている。「昔のLEVI’Sをコピーする」のではなく、「LEVI’Sが持っている歴史を使って、1993年の服を作る」。ここに当時の日本企画ならではの面白さを感じます。
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■ ボタン裏「J30」と、服に残された情報
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さらに細かく見ていくと、ボタン裏には「J30」の刻印。品質表示タグにも同じJ30の表記が確認できます。
正面から見ればシンプルなピケジャケットですが、パッチを見て、品質表示をめくり、ボタン裏まで確認すると、「70505-11」「1993年4月」「Levi Strauss Japan K.K.」「日本製」「J30」「サイズ38」という情報が次々と出てくる。
30年以上前に作られた衣服が、小さなタグや刻印によって今も自分自身の素性を伝えてくれる。古いLEVI’Sを手にする楽しさは、色落ちや希少性だけではなく、こういう“服に残された情報を読み解くこと”にもあると思います。
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■ ディテールは紛れもなく4th
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素材こそピケですが、ジャケットの骨格は王道の70505スタイルです。左右対称に配置されたフラップ付き胸ポケット、胸から裾へ鋭角に走る切り替え、フロントボタン、ボタン仕様の袖口、裾両サイドのアジャスター。そして胸元のホワイトタブ。
装飾的なことをほとんどしていないにもかかわらず、一目でLEVI’Sのトラッカージャケットだと分かる。それこそ、このデザインが完成されている証拠でしょう。
さらに淡いピケボディに対して、ダークカラーの「LEVI STRAUSS & CO.」刻印ボタンが程よいアクセントになっています。フロント、胸ポケット、袖口、裾アジャスター。それぞれのメタルパーツが淡色ボディの中でキュッと全体を引き締めているのも、このジャケットの格好良いところです。
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■ 30年以上を経たピケの表情
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そして新品の真っ白なピケではなく、30年以上という時間を経た個体だからこその雰囲気も魅力です。
全体には新品のホワイトウェアにはない柔らかな生成り感があり、ピケ特有の細かな縦畝にも自然な陰影が生まれています。インディゴデニムのように「濃紺からブルーへ」という分かりやすい色落ちではありませんが、淡色の生地は淡色の生地なりに、時間とともに色が馴染み、生地が柔らかくなり、独特の表情へ変化していきます。
1993年製の年代を経た衣類となりますので、状態や色味、細かな風合いについては掲載画像を十分にご確認ください。新品の均一なホワイトとは違う、年月を経た衣類ならではの雰囲気として楽しんでいただける方におすすめしたい一着です。
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■ サイズ38/実寸
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サイズ表記は38。
【実寸(平置き)】
肩幅:約44cm
身幅:約53cm
袖丈:約60cm
着丈:約58cm
※素人採寸ですので多少の誤差は御理解下さい。
身幅約53cmに対して着丈約58cmという、70505らしいクラシックなバランス。現在の極端にオーバーサイズ化されたトラッカージャケットとは違い、肩から胸、裾へとすっきり収まる4thらしいプロポーションです。
ピケ素材による柔らかな印象と、70505のシャープなパターン。この対比も非常に面白いところだと思います。
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■ “青くないLEVI’S”という面白さ
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LEVI’Sのジャケットを何着も見ていると、最終的にこういうモデルが妙に気になってきます。
形は誰もが知る70505。しかしインディゴではなくピケ。レッドタブではなくホワイトタブ。そして1993年4月製、Levi Strauss Japan K.K.による日本製。ボタン裏J30、サイズ38。
王道のLEVI’Sを知っているからこそ面白い、“少し横道に逸れたLEVI’S”です。
ヴィンテージをそのまま忠実に再現したレプリカとも違う。現在のファッションとして再構築された現行モデルとも違う。1993年という時代の日本で、LEVI’Sが積み重ねてきた歴史と当時のファッションが交差した結果として生まれた一着です。
30年以上が経過した今、90年代の日本製LEVI’Sも単なる「少し古いリーバイス」ではなく、その時代の空気を残したアーカイブとして見ると俄然面白くなってきます。
ブルーデニムだけがLEVI’Sではありません。
ピケ、コーデュロイ、ツイル、ホワイトタブ――ブランドが長い歴史の中で作ってきた“青くないLEVI’S”にも、ブルーデニムとはまた違った奥深い世界があります。
70505という完成されたデザインに、淡いアイボリー系のピケ、小さなホワイトタブ、90年代日本製という背景。派手な一着ではありませんが、分かる人が見ると妙に気になる。そんな70505-11です。
お探しだった方、90年代日本製LEVI’Sがお好きな方、そして王道から少し外れたリーバイスに惹かれる方は、この機会に是非ご検討ください。
ゆうパケット匿名配送送料無料です。
よろしくお願い致します。
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■ お取引に関するお願い
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・年代を経た衣類となりますので、古着の特性に御理解のない方、細かな状態まで新品同様を求められる方はご入札をお控えください。
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(2026年 8月 16日 13時 05分 追加)
XB26-4500